【50歳から始める読書感想文】川口雅幸)「虹色ほたる~永遠の夏休み~」

【50歳から始める読書感想文】川口雅幸)「虹色ほたる~永遠の夏休み~」読書感想文

著者:川口雅幸
発行所:青春社アルファポリス
発行日:2010年7月
ジャンル:小説(再読)

『虹色ほたる~永遠の夏休み~』読書感想文

この本を読んだのは、10年程前になる。新聞の広告とその装丁画に惹かれ読んだ小説。
映像作品をアマゾンプライムにて観て、改めて興味が沸き再読。
今は6月下旬、蛍の季節。タイムリーな再読となった。

「虹色ほたる~永遠の夏休み~」の魅力

小学生の夏休みを思い出させてくれるような魅力がある。
夏休みの回想は、大学生、高校生、中学生でもない。
やはり小学生の夏休みはファンタスティックで思い出深く、共感を得やすいのだろう。
そして、タイムリープものであること。
僕は10代の頃「戦国自衛隊」や「時をかける少女」などタイムリープものの作品が好きであった。
特に眉村卓さんの作品が好きでよく読んだ。

「虹色ほたる~永遠の夏休み~」小説と映像の違い

小説の映像化では、
『小説を2時間でまとめるのは無理、薄っぺらくなる』
このように良く言われる。これは当然のことになる。

しかし、この小説では映像の方が良かったように僕は思う。
小説では表現できない情景描写。これは映像が勝る。
そして、この小説はストーリーの他、懐かしさがひとつのテーマでもあり、子どもの頃の夏休みを思い起こさせてくれるような描写が重要になる。
タイムリープした先は昭和50年代が背景となり、僕の子ども時代と重なる。
舞台は地方の山里。
僕は東京生まれのため環境は異なるが、カブトムシとり、夏祭り、水遊び、蛍狩り。
子どもとしては夏休みの遊び場として憧れる場所になる。
そんな憧れも懐かしさとして感じるのかもしれない。

映像と若干ストーリーが異なる。

小説の映像化ではよくある。これも小説を読んだ人にとってはマイナスポイントになることが多い。
しかし、この作品に関しては映像化のシナリオが上手にまとめられたような気がする。

「虹色ほたる~永遠の夏休み~」のタイムリープ

この小説でのタイムリープは、死と向い合せのタイムリープとなる。
黄泉の国と現実、その間にいる人が、一定期間を過ご場所として過去の時代となっている。
表現を変える死後の世界の手前。そこで彷徨っている人となる。

「時をかける少女」を参考?

タイムリープ先の設定としては良くある内容。
タイムリープした主人公が、その時代の人の時間と記憶に一時的に組み込まれてしまう。
そして、その時代の人のように過ごせる。

これは「時をかける少女」で未来から来た青年が、同じような状況で設定であった。

そして、主人公が現代に戻ると同時に、過去の人の記憶なすかっりと無くなってしまう。
さらに、主人公が成長し、過去の人物と出会い「初対面でありながら感じあう」
これらも「時をかける少女」と同じ。

過去作品のタイムリープ

「Back to the Future」では、タイムマシン(デロリアン)で過去や未来に行く。
「君の名」はでは、ラインのようなツールで過去と現在が繋がる。
「君の中」はキアヌ・リーヴスの「イルマーレ」のオマージュ風だけど、現代のタイムリープとしてのひとつの繋がり方(イルマーレはポストに手紙を投函し、過去と現在がつながる)
この作品は勝手な想像だけど「時をかける少女」を参考にされたのかもしれない。

タイムリープの魅力

タイムリープの作品は数多くあり、製作し続けられている。
「過去を変えたい、未来を知りたい」
現実離れをした人間の欲求を表現し楽しませてくれる。
これがタイムリープを主題とした作品の魅力であると思う。

「虹色ほたる~永遠の夏休み~」で気になったこと。

この作品で気になったことが2つある。

1.主人公の少年と少女の関係。

この小説は、舞台となる山里での少年と少女の関係性が重要なポイント。
少年は6年生。少女は9歳程(3年生)
この年齢関係で恋愛感情のようなものが芽生える。
現実ではありえない人間関係ではないだろうか?
恋愛ではなく子ども同士の人間関係で描くべきだったようにも感じた。

2.「暫くすると」という言葉

「暫く(しばらく)すると」
この言葉が頻繫に出てくる。これが気になってしまった。
著者の癖なのかもしれないが、出版社が直させてもよいレベルのようにも思う。

「虹色ほたる~永遠の夏休み~」

上下巻に分かれているが、ボリュームは少ない。
一気に読める。
タイムリープ好きであれば、楽しめると思うよ。

読書感想文
シェアする
のしろいくろー
この記事を書いた人

1965年東京都生まれ、現在東京都在住。
若い時の自分、今の自分では感じ方も変わっている。しかし、容姿は変わり、年を重ねている実感はあるが、人生への情熱はまだまだ衰えることはないと思っている。そんな自分へのこれからの人生の記録としてこのサイトを開設した。

いくろーをフォローする
50歳から始める人生感想文ノート

コメント