著者:永松茂久氏
発行:2019年9月
発行所:すばる舎
電子書籍:kindle unlimited
【読書感想文】人は話し方が9割
本のタイトルは流行がある。
編集者がタイムリーなタイトルを選んで発行するから当然であるが、僕はこのようなタイトルにはあまり魅力を感じる方ではない。
kindle unlimitedにてフリーで読め、そして本書が目立っていたので読んでみた。
より良いコミュニケーションスキル
話し方の本というよりも「より良いコミュニケーションスキルの方法」といった方が正しくもある。
「相手を気分よくさせて、話しやすい状況をつくってあげる」
この手法を数多く紹介した内容になる。
自分が話すというよりも俗に言う「聞き上手」になるための方法。
「聞き上手」は相手から好意を持たれやすく、信頼関係に繋がるということ。
基本中の基本を改めて分かりやすく説明した内容になる。
口ベタな自分にあてはめる。
僕は話す(コンサルティング)仕事をしている。
コンサルティングでは、まさにこの本にあるように自分が話すことをメインとしない。
世間的にコンサルティングは営業職と同じで口が上手い人と思われるが、それは違う。
コンサルティングも営業職も、基本はクライアントの本音を聞き出すことが大切になる。そのためにはいかに話しやすい環境をつくるがポイントになる。
僕は口ベタであまりコミュニケーションが得意でない。
1対1の会話には苦手意識はないが、数人のグループになると自分から話すことはまずない。
次のような人に出会うと感心する。おそらく、あなたの周りにもいると思う。
10数人のグループにて、誰に向けて話すのでなく、自分のことを話せる人。
しかし、台頭して話すことは出来なくても、話がメインの職業につけるし、楽しくやりがいのある仕事にすることもできる。
だから、自分は口ベタと思って「営業職はダメ」と決めつけない方が良いのかもしれない。
やたらとべらべらと話好きの人よりも、じっくりとクライアントの話を聞いてあげる人の方が、実際に成績が良い場合もある。
聞き上手、しかし反応下手
僕は口ベタであるが「聞き上手」であると自負していた時があった。
しかし、ある時、僕はある問題に気付いた。
それは「反応下手」であること。
そして「反応下手」は決して聞き上手ではない、ということ。
反応下手は、相手から「面白くない人」「話しにくい人」という印象を持たれてしまうように感じる。
ようはコミュニケーションが成立していると勘違いしているだけである。
それゆえに相手の話に対して、どんな「反応」をしてあげるのか、これは大事であると思う。
そして「反応の方法」これも本書の内容の一つになる。
自己意識が強い
僕のような口ベタは「自己意識」が強い傾向にある。
「相手が自分のことをどう思っているか」
「断られた嫌だ」
「嫌われたら」
そのため会話が弾まないことが多い。
他人は自分が思っているほど、気にしてしていない。
これを意識して対人関係を考えいくと口ベタながらも、話す仕事も平気になるように思う。
このような人は、家族に対しては饒舌になってしまう人も多いかもしれない。
僕がそうである。
僕は妻に自分の話ばかりをしてしまうことも多い。
夫が妻に対して話しやすい状況を作ってあげることも、夫婦円満のためには必要なことだろう。
本書は夫婦関係のことは書いていないが、このように思う。
年を重ねるほど謙虚に
50代になると会社でも周りが気を遣ってくれるようになると思うが、逆に若い人が話やすい50代を目指すほうが断然にカッコいいと思う。
年を重ねるほど謙虚に。
これを忘れずに年を重ねていこうと思う。

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