【55歳の読書感想文】赤羽玲子・石井宏)『ホタル帰る』

【50代おっさんの読書感想文】赤羽玲子・石井宏)『ほたる帰る』読書感想文

著者:赤羽玲子氏・石井宏氏
発行日:2001年5月
発行所:草思社
読書期間:10年以上前

【読書感想文】ホタル帰る

だいぶ前に読んだ本なので、断片的な印象しか残っていない。しかし、8月15日終戦記念日が近いこともあり思い出して書いてみた。

この本は太平洋戦争下鹿児島知覧での特攻隊と食堂「富屋食堂」の女将さんトメさんの物語。トメさんの娘礼子さんの話やトメの特攻隊員の遺族への手紙をもとに書かれた実話。12・13年前に読んだ本になる。
トメさんは石原慎太郎さん総指揮・脚本を手掛けた映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」でも特攻隊との交流で登場する。知覧基地・特攻隊員たちにとって、トメさんは欠かせない存在であることがうかがえる。
東映映画「ホタル」というのがあるらしいが、僕は知らない。

富屋食堂(本書引用)
昭和4年、トメさんは27歳時に知覧町の商店街に「富屋食堂」を開く、うどん、そば、どんぶりもの、夏にはかき氷などを出す。その温かい雰囲気に特攻隊員が多数、出入した。

前述の映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」でもトメさんと特攻隊の関係が深く描かれるが、本書に勝るものはないと思う。

『ホタル帰る』心に残るエピソード

ホタル帰る
この本のタイトルにもなっている『ほたる帰る』である。
特攻隊員(宮川軍曹)が明日出撃する。最後の夜「富屋食堂」
「小母ちゃん、、、、俺死んだら小母ちゃんのところへ帰ってきたい」
「、、、俺帰ってきていいかい」



「それじゃ、小母ちゃん、お元気で」
そして、出撃日、、、その夜。
明るく光りを放っている一匹のホタルが店の天井にとまっていた。
これが本のタイトルになっている。

安部正也少尉
1945年4月29日出撃。
しかしエンジンが不調により鹿児島から約60キロ付近の黒島に不時着。その島には先に不時着し、全身火傷で苦悶している兵士がいた。しかし瀕死の状態であった。このままでは死んでしまうと、、、安部正也少尉は薬を取りに鹿児島へ戻りたいと村民に訴え、村人の協力のもと小船で30時間の手漕ぎで鹿児島枕崎に戻る。
5月4日再出撃
黒島上空特攻機が南下、そのうちの1機が高度を下げ、小学校の校庭に大きな荷物を投下。そしてまた高度上げて南下して去っていく。
この特攻機が安部正也少尉のものであるのか定かではない。しかし島民の人たちは安部正也少尉であるという。そして、仲間の兵士はその薬により一命を救われる。しかし安部少尉は戻らず

仲間を助けるために、大変な思いをして鹿児島に戻り、そしてまた出撃し薬を届ける。
「自分の命より他人の命を心配している姿」

もしかしたら、その島に留まることで自分の命は助かるかもしれない。しかしそんなことは関係なく、懸命に仲間のために戻り、そして自分はあらためて出撃する。昔だからと言ってしまえば簡単であるが、、、僕には到底できることではない。

『ホタル帰る』まとめ

太平洋戦争は国だけでなく民意が戦争に向かっていたと聞く。これには国がマスコミを利用し民意を動かしたとも聞く。国は大きな誤りを犯したのか、、、これは僕が問うことでないと思う。
しかし歴史上、悲惨な現実があったこと、これはしっかりと学ばないといけない。

この世に生を受けたものは誰かを守るべき定めがあるように思う。それは本能的なものであろう。
この本能からの想いを持ちながら、人間という生き物は利己が優先し傷つけあう。しかし、優しくなったり、助け合ったりもする。人間とは不思議な生き物である。

全然、この本の感想文として成り立っていないが、ココで終了としたい。

=追伸=

『ホタル帰る』ぜひ読んでもらいたい。僕は涙腺崩壊であった。そして、人間の根本的な生き方を学んだように思う(学んだがそれを反映しているということではない)
映画もいいけど「本を読んでどう感じるのか」自分の生き方にも参考になると思う。

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のしろいくろー
この記事を書いた人

1965年東京都生まれ、現在東京都在住。
若い時の自分、今の自分では感じ方も変わっている。しかし、容姿は変わり、年を重ねている実感はあるが、人生への情熱はまだまだ衰えることはないと思っている。そんな自分へのこれからの人生の記録としてこのサイトを開設した。

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