【55歳の読書感想文】二宮敦人)最後の医者は桜を見上げて君を想う

【50代おじちゃんの読書感想文】小説読書感想文

著者:二宮敦人氏
出版社:TOブックス
読書期間:忘れた

【読書感想文】最後の医者は桜を見上げて君を想う

僕はがんである。自分のがん治療とタブらせた小説であった。
「がんになってどう生きるか?」
この答えがここにあるようにも思える。

患者への対応が異なる二人の医師

全くことなる二人の医師の患者への対応。

精一杯、患者に生きる希望を持たせる医師。
患者に事実を伝え生きることへの意味を悟らせる医師(通称死神)

二人の医師は患者への対応は異なるが、ともに患者を思う気持ちは変わらない。これがこの小説に読みどころだろう。

前者が素晴らしい医師像であることは間違いない。しかし、治療が延命であるとした場合難しい課題になる。今の医療では一日でも長く生きることを使命とした治療になる。しかし、治療をすることで体への負担、生きることの意義を失うこともある。それをテーマとした小説であると感じた。

僕の体験からの感想文

僕はがん患者である。2011年にステージ4のがんを患った。幸い2017年まで何事もなく過ごしてきたが2018年に再発が見つかった。
そして、抗がん剤治療を再び始めることになった。しかし、治療はがんを抑制すると同時に僕の体力も著しく奪っていく。毎日が体を支えることだけで精一杯。朝も気分良く起きれない、仕事も思うようにできない、ご飯も美味しく食べれない、気持ち良く寝ることもできない。そして、体への負担も大きく辛い日々を過ごした。
正直抗がん剤を投与しながら過ごす時間は生きているといは言えなかった。
それゆえに僕は一年続けた治療を辞めることを決めた。

抗がん剤治療を辞めた理由

一生懸命に働いて、美味しくご飯を食べて、笑って、健やかに寝る。

生きる時間は短くなるかもしれないが、もう一度今までの生活を取り戻して生きたい。これが僕が治療を辞めた理由。

この小説にあるように生きる意義は何であるのか。これは人それぞれの思いがあると思う。僕の場合は短い時間になったとしても、かつての生活を取り戻したかった。それが僕の生きる意義であると考えたからだ。

もっとも僕に響いた言葉

この小説で、僕はもっとも響いた言葉は下記になる。

命の時間を引き延ばされた末の死ではなく、短くも鮮烈な人生を選ぶ。
死から逃げ続けて最後に追いつかれるよりも、死に向かって一歩踏み出す。
これが本当の「死と向き合う」こと。

時間制限が言い渡されるかもしれない人生、どう生きたいか。僕にとても大きな課題である。

そして、今僕は治療辞めて2年が経過しようとしている。
もう一度一生懸命に仕事をしたいという気持ちが一番の治療を辞めた理由であった。それが生きる気力になり良い方向に進んでくれているのかもしれない。

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のしろいくろー
この記事を書いた人

1965年東京都生まれ、現在東京都在住。
若い時の自分、今の自分では感じ方も変わっている。しかし、容姿は変わり、年を重ねている実感はあるが、人生への情熱はまだまだ衰えることはないと思っている。そんな自分へのこれからの人生の記録としてこのサイトを開設した。

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